私は、きょろきょろと見回す。




 掃除が行き届いた部屋。




 かすかに、フローラルな香りが漂う。


 クローゼットの扉が半開きになっている。


 床には、オフホワイトのウール絨毯(じゅうたん)が敷かれ、その上には、ガラス・センターテーブルが置かれていた。







 どこ?



 だれの家?





 わかったのは、

 女の人の部屋だということだけだった。






 私、

 なんで、ここにいるんだろう…