ドクン、ドクン…


 自分の鼓動を感じた。




 耳からは、がやがやとざわめき声が入ってきた。




 …今度は生きてる。



 私はほっと息をついた。





 名無しさん…


 いや、死神めっ!




 よくもまた、私を殺そうとしたわねぇ────っ!!




 くぅ───っ!!





 「おいっ!」

 突然、学ランを着た高校生と思われる男の人の姿が視界に入る。




 私はきょとんとした。




 「おいっ、突然道路に飛び出すなんて、自殺行為かっ!?」




 あ…れ?



 私は目をぱちくりさせる。




 なんか、見覚えが…