さっきと同じように、信号が点滅し始めていた。




 5年前に行くのよっ!




 私は急いで、人込みをかき分けて、横断歩道へと向かった。




 パパを助けてみせるっ!!




 名無しさんは、ちらりと私を見ると、小走りで向こう側に渡った。




 あの日の記憶を取り戻すためにっ!!!





 さっきと同じように、私が横断歩道に踏み入れたときだった。




 プップッ─────!!!




 クラクションの音と共に、私の視界に大型トラックが飛び込んできた。


 私は目をぱっと見開いて、その場に立ちすくみ、トラックの急ブレーキ音と共に目をつぶった。




 そして、そのとき、ふわっとまぶしい光が私を包み込んだ。