「ママね……」

 「うん」

 「初樹に、紹介したい人がいるの」

 「え?」


 なんテンポか遅れての返事だった。

 私は息をのんで、目を丸くしてママを見た、そのとき!




 「香さんっ!」


 背後からママの名前を呼ぶ、男性の声が聞こえたのは────。




***