「ちょっと、莉緒?!早く起きて!先生くる!」
「ほぇ?」
「石橋さーん」

あー、先生きちゃった!なんでもっと早く起こしてくれなかったのー。
「え?寝てませんよ?」
あたしはごまかす。
「寝てるのバレバレ。しかも、そんなこと聞いてないし」
「えっ、あ…」
あたしってやつは…本当馬鹿。

「じゃあ、今日はここまで!P89の予習やっといてねー」
やっと出て行った、めんどくさい先生。
あの人の名前は、葉月 裕斗。一応、英語の先生。結構イケメンなんだよねー(笑)。
「莉緒!なんで起きなかったの?!」
この子は相川 琉未。
中学校からの友達で、あたしのことを何でもわかってる、かけがえのない心友。
「いや、もうちょーっと早く起こしてくれてたら起きてたよ」
素直じゃないことを言ってみる。つくづく思うけど、あたしって本当素直じゃない。
「もうちょっと素直になったら?」
「素直だし

なんで琉未はあたしのことをそんなにわかるんだろう。

そういえば、あたしの名前は石橋 莉緒。県立高校1年5組の馬鹿クラス。毎日楽しんでますっ!
普通の学校。そんなに頭がいい学校じゃないし、すごい馬鹿な学校でもない、ごく普通の学校。