手を伸ばした
崩れるのを承知で
遠慮などせず容赦なく

深く抉ったその傷は
あなたがわたしに
寄越したそれと同じもの

何を嘆くの
何を悔やむの
何を憎むの

そんな感情
あなたが抱く意味などない
権利だってないの

思い知ればいいのよ
全ては自らが招いたものだと

涙を流すことなど
あなたには
赦されないのだと



崩れ落ちるのは
わたしたちの砂の城





《砂の城》