「凜、今日の夜、うちに会社終わったら来られる?」

「うん…」

「あのさ、両親の話も聞きたいし、うちにきなよ。僕、話し聞くしさ。ってか、僕じゃあそんなにダメかな?」

「………。」

「僕に相談しても意味ないのかな…?」










「行くね、今日。」




そうして駅に着いた僕たちはまた手を振って、別れた。



電車を待つ数分間、向かいのホームや階段を見渡したけど、今日も凜を見つけられなかった。