「昨日さ、変な夢見たんですよ、凜ちゃんが泣いてる夢……夜中にね」



凜ちゃんの顔が一瞬曇った。



「凜ちゃん……?ごめん、夢だよ!ゆ〜め!」



「私……泣いてました。」



「えっ?」と驚く僕をよそに、凜ちゃんの顔はいっそう曇った。



「昼間に両親に会ってしまって…」

「う…うん……」

「久しぶりに両親に会ったらやつれてたの…」

「何か話したの?」

「何も……私には気付いてなかった。」



俯きながら話す凜ちゃんは寂しそうにテレビを見つめた。