「僕、昇り電車なんですけど、凜ちゃんは?」

「下りです」

「そっか、じゃあ向かいのホームだ!」

「はい…じゃあ…」




そのまま駅の奥に凜ちゃんは消えていった。




ふと駅の時計に目をやる。



「あー!!!」



思わず大きな声が出た。



しまった。僕、遅刻してんだ…。時刻表を見ると次の電車は特急だった。



間に合わないよなぁ〜…いつもより2本も遅い…。



肩を落としながら電車を待った。