「今日一緒に寝ようか?」

1度だけ頷いた凜はまた僕の胸に身を委ねた。



「2人で、って言うか…猫と僕と…凜と…」

「うん、3人で寝よっか。」





その夜は凜を抱きしめたかったけど真ん中にボンが入って来て近付くに近付けなかった。



でも、ボンを優しく撫でる凜の顔は穏やかで可憐な一輪の花のように輝いていた。




こんなに可憐な凜という存在が……本当は現実にはもういないなんて信じられない。



さっきまでの恐怖心はどこかへ飛んでしまった。





離れたくない。


離れたくない…こんな素敵な人に出会えたのに…離れたくない。