僕の顔を覗いて来た凜は少し驚きながらも、嬉しそうに笑った。





凜の笑顔を見ると、初めて出会った日からを思い出す。




凜の笑顔
凜の照れた顔
凜の困った顔
凜の驚いた顔



…泣きそうな顔。



肉じゃがの味や、一緒に通勤した日々…



手を繋いだ日。



キスをした感覚、愛を誓い合った日々…




あれは、どれも幻だったのか…そんなハズないのに。



確かに僕の中には凜との時間があるのに。