「ねえねえ、ゆきはおれのことすき?」 「うん、だいすきだよ!れんも、ぼくのことすき?」 「もちろんだよ。それじゃあ、ずっといっしょにいようね」 「うん!ぼく、ずっとれんといっしょにいる!」 幼い僕らは、小さな手で指切りをした。 それは、僕らがまだ5歳だったときの、とてつもなく暑かった夏の日のことだった。