スーっと血の気が引くあたしをよそに、ダイスケは照れたように笑って、こんな言葉を続けた。



「カイト先輩とセーラには、言っとこうかな。

実は俺……ユキコ先輩に、告白したんです。

それで、付き合うことになって。

今度、初デートなんですよ。

だけど俺、デートなんてしたことないし。

ユキコ先輩が年上なだけに、ヘタなデートコースに連れて行きたくないじゃないですか。

だから、あらかじめ下見をしておきたくて。

それで、セーラにデートコースの下見に付き合ってもらおうと思ったんです」



デートコースの……下見……?

あれはデートの誘いじゃなくて、本番のデートのための、下見に誘われただけだったの……?