あたしは携帯を取り出し、ストラップをマスターに見せた。


それはクリスマスに買った、おそろいのストラップ。

お互いへのメッセージを掘り込んだものだ。



「これに彫ってある文章の意味、分かる?」



あたしのストラップを見たマスターは……

フっと笑った。



「彼は、君のことを本当に大切に思ってるんだな。君たちは、きっと離れてても大丈夫だよ」




マスターは、結局その文章の意味を教えてはくれなかったけど……


大丈夫だよ、とあたしの肩をたたいた。