ダイスケとの待ち合わせ場所は、うちの近くのコンビニの前。

あたしが行くと、ダイスケはすでに着いていた。



「お待たせ」



「あぁ。……行こっか」



その時のダイスケの様子に、あたしは違和感を持った。


口調が暗い。

様子がおかしい。



「ダイスケ、何かあったの?」



「え?」



「何かあったんでしょう?」



ダイスケはあたしの顔を見ると、クシャっと髪をかきあげた。



「まいったな。セーラは、いつも鋭いよな」


そりゃね。

あたしは10年もダイスケのことを見てきたんだからね。

これくらいのこと、すぐ分かるよ。



「ねぇ、なにがあったの?」



「……」