ガラッと私の病室をあけて お母さんが 『美月…元気?』 なんて気まずそうに 言ってきた 『…』 お母さんとは私の病気が 見つかった時から あんまり口を聞いていない 私が何も言わず窓の方を じっと見つめた お母さんはベッドの横に 置いてある椅子に腰かけて 『となりのベッドに新しく 男の子が来るんですって…』 なんて私のベッドの隣に ある寂しいもう一つのベッド を見つめて言った