「そんな事なっ・・・。」

私を捕まえていた男は私の口元を覆う。



「んぐっ・・・。」

「なぁ?」



2人の男はまだ私を捕まえたまま私の顔を見る。

すると、さっきまで口を覆っていたでが、私の唇をなぞるように触る。

この手、気持ち悪い・・・。

そして、その手は私の顎を上にあげ、ん?キスされる?!


「いやっ!」


私はその手を振り解くように顔を動かし、その男の指を思いっきり噛んだ。


「痛ぇ!このアマ!」


そいつは私の頬を手加減せずに引っ叩いた。


「キャッ!」


それを見た、隆志は本気になったらしい。


3人の男を何発も手加減せずに殴る。

「おりゃ!」バシッ!ボカッ!ボスッ!

2人の男は私を手から離す。


「今だ!」


隆志は私の腕をとると、横断歩道を渡り商店街の方へと逃げる。


「もう少し、頑張れ!」


私と隆志は必死になって走った。