そんな事を少し話していた私達だが、それもサンドウィッチを食べ終わる頃には、お互い静かになっていて・・・座るのにちょっと飽きてきた私。


だって、隆志ったら、新聞読んでばかりなんだもん。

でも、寝るのも勿体無いような?だからと言って1人だとつまらないし


「隆志!あれ小田原城だよね!」

「隆志!富士山だよ!富士山!」


私は何かあるたびに、隆志の腕を揺らす。


「隆志!聞いてる?」

「はいはい。」


隆志は新聞を読み終わったのか、新聞をたたんだ。

そして、はぁと溜息をつき「これでもう騒がないか?」と私の両手を握りしめる。


「えっ・・・?」


私の両手は隆志の片手にすっぽりと包み込まれた。

たしかに、これじゃあ、私は隆志を揺らすことは出来ない。

それに、隆志の大きな手で触られるとドキドキする。


「隆志、もううるさくしないから離して?」

「やだ。」


やだぁ?

私は顔を膨らます。

だって、やだって何よ!やだって!


隆志は私を見てニコニコ。めっちゃ機嫌が良さそうだし?