新幹線に乗ると、私達は席を探した。

隆志はすぐ席を見付けると、私を窓際の席に座るよう促した。

席に着いてまもなく、私達はサンドウィッチを食べ始めた。



「そういえば、リョウとのデートの日にも一緒にもサンドウィッチを食べたね。」

その言葉に隆志は・・・何も反応しない。



「なぁ?」

「ん?」

「俺といる時は、涼太の事忘れてくれないか。」

「えっ?」


隆志の少し淋しそうな顔だった。



「俺だけを見て欲しい。」



隆志だけを・・・?

でも、そんな切なそうな目で見られると、私断れないよ。


「わかった・・・隆志だけを・・・見る。」

「ふっ。当たり前だ。」


隆志はいつもの自信たっぷりの意地悪そうな顔に戻って、私にデコピンをした。


「痛~い!」

「お前が悪い。」

「えっ?私が悪いのぉ?!」