「隆志ってば聞いてる?」

「聞いてない。」


ってか、おもいきり聞いてるじゃん。



「隆志はブランコ乗らないの?楽しいよ?」

「いいよ・・・。」


そう言って。ブランコの周りの低い柵に座る。



「楽しそうだな。」

「楽しいよ!」

「子供みたいだな。」

「でも、私は子供じゃないんでしょ?」


私は隆志に『子供かどうか試してやる』ってキスされた時の事を思い出した。


「あぁ、そうだったな。」


隆志もあの時の事を思い出したのか?

あっ、そういえば私、リョウともキスしちゃったな。



「そういえば、リョウ・・・起きたかな?」

すると、隆志はおもむろに立つと、私がこいでいるブランコのチェーンを掴んだ。



「うわっ!」


無理矢理止められるブランコはグラングランとゆれる。