「何回?」


私は考える。

隆志と何回キスをしたのだろう。

最初の時と、玄関と・・・後は?

そんなにキスしてるの?!


「ふーん、思い出せないくらいしてるんだ。」

「あっ・・・。」

「あとで、また覚悟しておいてね。」

「えっ・・・?」

「それより、お弁当食べよう?」

「うっ、うん・・・。」


先に立ったリョウは、いつもの可愛いリョウに戻ると、私に笑顔で手を差し伸べてくれる。


「花音?」


私はその手を握るかちょっと悩んだが、素直にリョウに立つのを手伝ってもらった。


「ありがとう。」


私は立ち上がると、握った手をすぐに離した。

こんな事の後、意識しない方がおかしいじゃない?

このドキドキ・・・本当にヤバイ・・・。

この後、お弁当食べられるのかな・・・。