実は、毎回誰かが優に告白する度にドキドキしちゃう。

だって彼女が出来たらこんな関係で居られなくなっちゃうでしょ?


それに……


「おい、愛璃?聞いてる?」


「ふぇ?」


私はあまりに急に飛び込んできた優の声に、思わずマヌケな声を出してしまった。


「でた、愛璃の妄想族!!」


優は私の頭に鞄を軽く乗っけてきた。

これは、優が私にいつもやる癖。


「あっ、ごめんごめん。で、何だっけ?」


私は優の顔を見上げて聞いてみた。


「今日クレープ食べに行こうよ」


ああ、クレープね。
子供みたいだけど、優の大好物なんだよね。


私はチラッと優を見ると、子犬の様な目で見つめていた。

しっぽとか付いていたら、多分これでもかって位振ってる感じかな。


なんだか、いじめたくなるんだよね。


私はニヤリと笑いながら、


「ん~~良いよ、優のおごりなら」


って言った。