千依が母親と交渉を続けた結果、
とりあえず婿養子の話は
無しになった。

話が突拍子も無さすぎるし、
環境的に無理がある。

その代わり、圭吾の家が
三階まであるので、
千依のお母さんと
同居する形になった。

それなら千依と離れなくてすむ。

良い案だと圭吾は思った。

実はこの提案は、
圭吾の父親から
出されたものだった。

最初、千依のお母さんは
遠慮していたけど、
こうするより他に無い事、
圭吾に時間が無い事などを話し、
ようやく理解してもらえた。
圭吾はホッとした。