すると、父親が言った。

「…ごめんな。
お前にはいつも
辛い思いばかりさせている。
我慢も多いし、
発作も辛いだろう。
圭吾、辛い時は辛いって
言っていいんだぞ?」

「何、どうしたの?急に。」

「いいから、
最後まで聞きなさい。
気持ちを溜め込むのは良くない。
兄ちゃんや、千依ちゃんや、
父さんに何時でも言いなさい。
皆は必ず力になってくれる。」

「父さん…。」

「ずっと頑張ってきた
お前だから、時々は甘えなさい。
いっぱい抱き締めてやるから。」

「ありがとう。」

「そばに居てくれる人を大切に、
毎日を生きていこうな。
とりあえず、父さんから
成人祝いだ。」