気がついたら圭吾は、
一階に寝かされていた。

「う…ん…」

周りを見回すと、
父親が側に居た。

「気がついたか。」

「…父さん。」

「まったく…
具合が悪かったなら、
ちゃんと言いなさい。」

「ごめん…。」

「やっぱり三階には
居させられないな。
目の届く範囲に居なさい。」

「…父さん、僕病院には…。」

「解ってる。
クマ先生には内緒にするよ。」

「ありがと…。」

父親は、にっこり笑うと、
圭吾の頭を撫でて言った。

「今はゆっくり眠りなさい。
また、様子を見に来るから。」

圭吾は頷いて、目を閉じた。