数分後。

「…なるほどな。」

父親は翔吾達から
事情を聞いて納得した。

「多分ずっと具合が悪いのを
隠していたんだろうな。
だからいきなり
千依ちゃんに当たったんだ。」

「圭ちゃん…。」

「ったく…気なんて遣わず
正直に言やぁいいのによ。」

「言うと病院に
連れ戻されると
思ったんだろう。」

父親はそう言うと、
圭吾の頭をそっと撫でた。

「本当に、
辛い思いをさせている…。
すまない、圭吾。」

父親は圭吾に謝ると、
圭吾を抱えて
一階の休憩室に運んだ。