圭吾が次に目を覚ました時には、
少しだけ苦しさが
弱まっていたので、
二階へ降りる事にした。

(彼女に謝らなくては…)

その気持ちが彼を動かしていた。

階段を手すりに掴まりながら
一段ずつ降りていく。

二階に辿り着くと、
再び苦しさが戻ってきた。

「…っ!」

これ以上動く事は無理だと
思ったけれど、
動かなければ
後悔しそうな気がした。