ある日。

千依の就職が決まったらしく、
千依が報告にやってきた。

「おめでとう、千依。」

「ありがと、圭ちゃん。」

そして、キスをした。

お互いに初めてのキスだった。

だからすごく緊張して
ぎこちなかった。

こんなに長い間
同じ人を思って
いたんだから、当然だ。

圭吾にとって、
忘れられないものになった。