「そう考えると、
今はとても楽だよ。
お前たちが居るのと
居ないのとでは、
まるっきり違うしな。
彼女ももう居ないんだから、
しっかり残された
子供たちを育てなきゃって
思わせてくれた。
感謝してるよ。」

圭吾は話を聞きながら、
泣いてしまっていた。

(母さんは、命を賭けて
僕らを世の中に出してくれた。
こんなに嬉しい事は多分、
これから生きていたとしても
そうそう巡り会える
ものじゃない。
母さんがくれた命を大切に、
母さんに感謝しながら
生きていこう。)

話を聞いて、
そう決めた圭吾だった。