呼ばれて、式場に入る。

千依と、腕を組んで
一緒に一歩ずつ歩む。

「それではただいまより、
新郎高野圭吾くんと、
新婦、千依さんの結婚式を
始めたいと思います。
司会は僕、瀬戸 貴哉が
担当します。」

拍手が鳴り響く。

それから、
式は順調に進んで、誓いの言葉。

キスを交わして、
お互いの親へ花束を渡す。

そして、圭吾は手紙を広げた。

これは、さっき隣の
空き部屋で慌てて
書いたのでほとんど
メモ書きのようなものだが、
気持ちがこもっていれば
それは手紙だ。