そして翌日。



「わかったぞ!きっとあそこだ!」


森永探偵事務所で突然そう叫ぶシチローの声に、周りにいた三人は驚いた顔でシチローを見つめる。


「何よ、いきなり大きな声なんか出して?」


「おトキさんの居場所がわかったよ♪恐らくあの場所に違いない!」


一体、どんな情報をもとにそんな事を言うのか、シチローは自信満々そうだった。


すると、タイミング良くそんなシチローのもとへ、松田刑事から電話がかかって来た。


『なぁシチロー。お前、おトキさんから彼女の身の上の事で何か聞いてないかな?』


おトキの情報があまり入手出来ない松田は、藁にもすがる気持ちでシチローに電話をかけてきたのだ。


「ああ~おトキさんの逃亡先ね♪オイラ達、これからその場所へ出掛けようと思ってるんだけど」


「何!お前、おトキさんの居場所がわかったのか!……ちょっと待ってろ!俺もすぐそっちへ向かう!」



自分の車が無い松田は、森永探偵事務所に着くなり、シチローの車に無理矢理乗り込んで来た。