「あ~た~し~を殺したって~どうして言わないのよ~~!
あ~な~た~自分だけ~助かろうなんて~ムシが良すぎるのよ~~!」


充血して真っ赤になった目を剥き出し、髪を逆立てて怒りをあらわにするてぃーだ。



その迫力に圧倒される招待客達。このままでは、みんな呪い殺されてしまうのではと思ってしまうくらいだ。


「ナンマンダブ。ナンマンダブ。……美佳さん、私は関係無いのよ……どうか呪うのは犯人だけにしてちょうだい……」



チャリパイの中で唯一事情を何も聞かされていない子豚は、両手を合わせてぶつぶつと念仏を唱えている。


(ムシシ♪コブちゃん、怖がってる♪怖がってる♪)


その子豚の後ろで、イタズラ小僧のようにほくそ笑んでいるのはもちろんシチローであった。



(さて、怖がらせるのはこれ位にして、そろそろ仕上げに持ち込もうかしら)


やがて、てぃーだがひろきとあらかじめ決めておいたサインを送ると、停電の間に仕掛けておいたロープをひろきが思い切り引っ張った。