いわゆる、上流階級というのだろう。


お金持ちの代名詞とも言える田園調布に先祖から引き継いだ広大な土地を持つ資産家、岡崎家。


その土地を元に不動産業を営む岡崎慎也(おかざき しんや)の自宅では、今夜も賑やかなパーティーが催されていた。


このパーティーには、様々な分野の財界人や文化人、そして岡崎家の家族と繋がりのある知人が招待されている。


「いやぁ、今日はわざわざ足を運んでいただき有難う御座います♪」


「いつもながら盛大なパーティーですな~♪」


岡崎慎也とワイン片手に笑顔で話しているのは、岡崎不動産の持つマンションの建設を一手に受け持つ馬場建設の社長、
馬場芳郎(ばば よしろう)。


「娘さんの美佳さんも、大学生になってますます美しくなって♪」


「いえいえ♪まだネンネで困ってますのよ♪」


その横で岡崎夫人と談笑しているのは、経済評論家としてTVや雑誌でも名の売れている
羽葉康文(はば やすふみ)。



そして……



そんな品の良いパーティー会場の中で一際浮いた存在となっているのが…


芝居好きな岡崎夫人の繋がりでこの席に呼ばれた本業が舞台役者の
てぃーだとそして“ついで”に同席を許された
シチロー、子豚、ひろきの4人であった。