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―それは、部活に行こうとした放課後だった。
先生が大急ぎで私を呼びに来た。


父が倒れて病院に運ばれた、という話だった。

私は急いで病院へ向かった。

母はつきっきりで、いつ帰れるか分からないらしい。

母「明日は学校もあるし、早く寝なさいね。
ご飯は冷凍食品やレトルトのもの食べてて。」

七「分かった。」


私は一人っ子だけど、夜に1人なんて初めてだ・・。
こういうときに兄弟がいたら心強いんだろうな。

・・・・お父さん。

どうか無事でいてよ・・・。


風呂と簡単な夕食を済ませ、
部屋に入った。

外は、大粒の雨が降っていた。
2階の自分の部屋から、外を見てみる。

車1つ通らなくて、しんとしていた。

・・・何か通らないかな。

涙はあふれるばかり。
拭っても、拭っても・・・。

もう10時か・・。

ベッドに入っても全然眠れない。

誰か、誰か来てほしい・・。

なんで、こういうときに限って、
そばには誰もいないんだろう。



そのときだった。