ふわぁっ…と風が吹く。

日向を見送っているのだろうか。

「じゃあそろそろ…」

「ぅン…うん!」

ガラガラ~~~

「「ひーなーたっ」」

凛と姫ちゃんの声とともに現れたのは、一つの垂れ幕。

『日向大好き!頑張ってこーーーーい♪』

の文字。

「最高の見送りだな。」

「そ、だね?」

みんなが笑顔で日向を見送ってるのに、アタシだけ泣くわけにはいかないんだ。

泣くなアタシ…

「またなっ響!!!」

「ば…いばい!また会おうね!絶対だよ!」

日向は返事の変わりにアタシの大好きな笑顔を残して去っていった。

またね。

アタシの大好きなあの香りも、あの背中もー…

そして、アタシを照らす太陽も。

またね。絶対また会おう。

約束だよ。

アタシはいつまでもいつまでも愛しい人の背中を見つめていた。