「その案に大賛成。1時間目嫌いな国語やしな。」
「国語楽しいよ。私の一番好きな教科。」
「そういえば、陽子は本とか好きやもんな。俺はぜんぜんだめやわ。読んでると眠たくなる。」
「本読むの楽しいよ。私も難しい本はだめだけど物語とか好きだな。」
「おもしろそうなんあったら貸してや。よめるかわからんけどチャレンジしてみるわ。」
「じゃぁ、また今度もって来るね。和紀君は、何がすき?」
「俺は、体育やな。後は数学。」
「いつも楽しそうにしてるもんね。」
「陽子はいつも鈍くさいよな。運動音痴やな。野球のときとかすごかったわ。」
「えっ!!見てたの?…恥ずかしい。」
「あんなに派手にこけたらな。」
「うー。苦手なの。」
と他愛もない話が続き、学校まですぐについた。
ゆっくりあるいてるつもりだったけどやっぱり和紀君と話してると時間が早くたつな。
下駄箱で上靴に履き替えて、教室に向かおうとすると
高津先生に見つかってしまった。
和紀君は見つかってないみたいで、
見つからないことを願った。
「おはようございます、先生。」
今日もいつもと同じジャージを着ていて、あいかわらずださい。
「おはよう。なんで遅刻したの?」
と笑顔で対応してくれた。
「寝坊してしまって…走ったんですが間に合わなくて。すいません。」
「そっか。僕は許してあげたいんだけど最近遅刻に対して厳しく指導するようになちゃったから職員室行って。ごめんね。」
すごく申し訳なさそうな顔で言われたら怒ることもできない。
もともとこの先生に怒ること自体間違ってるけど。
「いえ、私が寝坊したのが悪いですし…先生は謝る必要ないと思いますよ。」
とあまりに悲しそうな顔に笑顔でいい、職員室へ向かおうとした。
「俺も遅刻したんで職員室行きます。」
と和紀君がでてきた。
「和紀君!?」
しっと人差し指を口にあてる。
「二人でいってきなさい。」
「「はい。」」
と返事をし、今度こそ職員室へ向かった。