「あの男の子はどうなの?」
と美香ちゃんが奈緒に聞く。
「めっちゃイケメンやろ。一目惚れやわ。」
「名前とか聞いた?」
「聞いた聞いた。竜っていうらしいわ。メアドも勿論きいたで〜。」
行動早っ!!!
「頑張っちゃう感じ?」
美香ちゃんが若干呆れ顔で奈緒に尋ねると
「彼氏になったら報告するわ。」
ニコッて笑う仕草は可愛くて、あの男の子でもすぐ落とせそうだ。
「…小悪魔。」
「なんやて?小悪魔はないやろ?策士っていってくれる?」
私の頭をぐりぐりしながら言う。
「痛い、痛い!わかったから。奈緒って今までに何人付き合ったことあるの?」
「2人や。みんな長続きしやんのやけどな(笑)うちは面食いみたいやから、性格あかんのばっかあたんねん。」
確かに面食いっぽい。
「美香ちゃんは?」
美香ちゃん綺麗だし、大人っぽいから
いっぱいいそう。
「一人よ。」
「「えっ!?!?」」
「うそやん!?一人とか意外過ぎやろ〜。うち、5人以上やと思ってた(笑)」
「同感。」
二人とも驚いた顔で美香ちゃんをみつめる。
「あたしは遊び人じゃない!人を遊び人みたいにいうな〜。あたしは理想が高いのよ。」
確かに理想は高そう。
「どんなんがタイプなん?」
奈緒が身を乗り出して、興味深々だ。
奈緒恋愛話とか超好きそうだもんね〜。
「まず、身長があたしより高くなかったらだめね。勉強もあたしよりできてほしいし、運動もできてほしいわね。まぁ、全てがあたしより上回ってる人にひかれるの。」
条件厳しい!!!
なんでもこなす美香ちゃんよりレベル上の人とかいなさそう。
美人で身長高いし、勉強できるし、運動できるし
それより上ってね〜。
「そういう陽子はどうなのよ?」