「オレ、和志とは中学の時からの友達で……。引っ越した後も電話でよく喋ってて……」

「………」

「アイツ……、いつも葉月ちゃんの話、してて……」


少しづつ話す宗介くんの言葉を、私は写真を見つめたまま黙って聞いていた。


「だから和志の葬式で見た時、すぐにわかった……。この子が葉月ちゃんなんだって……」

「………」

「でも声掛けれなかった……。あの時の葉月ちゃんに……」

「………」

「それから和志のおばさんに、葉月ちゃんのこと聞いた……。和志が死んだ後のこと……」

「和志は!和志は……、死んでなんかいな……」


“死んだ”という言葉に涙が出た。

事実を言われ、言葉にされて、辛くて否定した。


「ごめん……」

「和…志は……」


泣いてそれ以上言葉にならなかった。