タオルを受け取ったけど写真から目を離せず立ち尽くす私に、


「黙っててごめん……」


と申し訳なさそうに宗介くんが言う。


「座って?」


そしてそう促されて、近くのソファーに腰を下ろした。


「ずっと前から、葉月ちゃんのこと知ってた……」


私の隣に座った宗介くんは、言葉を選ぶようにゆっくり話し出した。


「和志から……、よく聞いてたんだ……」

「…………」


宗介くんの口から和志の名前を聞いて顔を上げたけど、言葉は出なかった。

そしてまた写真に視線を落とした。