「え……」

「何度も……、呼んでたよ」



私は宗介くんと和志を重ね合わせて、和志の名前を呼んでいたらしい。


本当に自覚がなかったけれど、いつの間にか隣にいるのが和志に思えてたんだ……。



顔も声も、何もかも違うのに、宗介くんの行動や言葉が和志と重なり過ぎていた。


初めにミルクティーをくれた時も、和志と出会った時と一緒だった。


それからも和志と似ているようなことが時々あった。


ここにいるのは和志じゃないのに……。


「ごめん……なさ…い…」


謝りながら涙を流す私の頭を、宗介くんがそっと撫でてくれる。


「いいよ……」



和志は私が泣くと『泣くなよ』と抱きしめてくれた。


ここにいる宗介くんは優しく頭を撫でてくれる。