そんな、


暗い、暗い


絶望の中を


彷徨っていた頃、


私はWCに行こうと


立ち上がった。


ただ、それだけ。


なのに、急に


目の前が真っ白になり


バタンッ…っと


大きな音と共に、


後頭部を中心に


痛みが走った。


気付いた時には


病院のベッドの上。


隣では、


泣き疲れてしまったのか


目を真っ赤にはらし


私の手を握ったまま


ぐっすり眠る母の姿。