「ごめんね。柊ちゃん
たくさん悩んだでしょう?
病気になって…ごめんね」
柊ちゃんは哀しそうに顔を歪ませて
「な…なんで謝るんだよ結
オレの方こそ、ごめん……
ごめん結……………
こんな形で…結が知ることに……なるなんて……」
ベッドサイドにある
ライトのオレンジの灯りに照らされた
柊ちゃんの顔は
今にも泣き出してしまいそう
ごめんね ごめんね柊ちゃん
大切な 私のたった1人の家族に
18年かけて
やっと出逢えた家族に
私はこんな哀しそうな顔させてる
「……柊ちゃん………
哀しまないで」
私は布団から そっと手を伸ばして
柊ちゃんの手を握った
柊ちゃんの手は
ひんやり冷たく感じたけど
柊ちゃんの手が冷たいのか
私の手が熱いのか
どっちなのかは
わからなかった