あの公園はね
哀しいことがあると行く場所だった
ひとりぼっちの私が
本当にひとりぼっちになれる場所だから
学校や施設はね
人がたくさん いるんだよ
自分のすぐそばに
人がいるのに
ひとりぼっちなのは
とても 寂しいんだ
だからね
哀しいことがあると
あの公園の あのベンチ
木が上手に隠してくれる
あのベンチ
あそこでね
ひとり で いると
隣には誰もいない
お母さんがいる友達もいない
施設を出れば待ってる家族がいる先生もいない
たまに親が面会にくる施設の仲間もいない
誰が産んだかも わからない
誰が捨てたかも わからない
完全なひとりぼっちは結だけだと
思い知らしめる人間がいない
あのベンチで
ひとりでいる時が
1番 寂しくなかったんだ