病院で あの猫背の内科医が
最初 何を言ってるのか理解出来なくて



頭の中は真っ白になって



どうやって診察室を出たのか
会計を済ませて病院を出たのか


全然 覚えてなくて


気がついたら病院の隣の調剤薬局の窓口で
眼鏡をかけた女性の薬剤師さんから薬を受け取ってて




薬を抱えて薬局の自動ドアが開くと



ムワッと夏の熱い空気と



濃い青い空に真っ白な入道雲が見えて



熱でふらふらしながら
あの公園へひたすら歩いた




柊ちゃん



柊ちゃん ごめんね



そうだったんだ



柊ちゃんが最近ぼんやりしてたのは



私の病気のせいだったんだね




柊ちゃん



私に言えなくて



ずっと ずっと悩んでたんでしょ



ごめんね



ごめんね







死んじゃうんだね