そっと私の頭を撫でて



「早く治れ~」って おまじない かけるみたいに柊ちゃんは言った




それが すごく くすぐったく感じる



「柊ちゃん、もう寝て
ごめんね、うつすと悪いから
書斎に布団敷いて………」



「ここにいる」



柊ちゃんは床に座って



ベッドに頬杖ついて


私の前髪を撫でた




「柊ちゃん………」



「結はもう寝てください」



私はうなずいてから



「柊ちゃん」



「うん?」



「聞いたから全部」


「………」



柊ちゃんは不思議そうな顔をした




「病気のこと
私、子供の姿に戻って死んじゃうんだよね」




私の言葉に



「――――――………っ」



柊ちゃんは みるみる顔を歪ませて




「な………なんで……」



私は田所先生がいなかったこと


病院で あったことを柊ちゃんに話した