結だった




まるっきり同じ容姿



まるっきり同じ出逢い




そして



軽く頭を下げ




オレの横を春風みたいに
通りすぎた





結………………




結なのか?




そんなわけ………………





彼女が去った方を振り返ると






彼女も困ったような顔して




オレを見てた





………結………




「あ、あの…先生…ですよね?」




声まで同じかよ…………




上履きを見ると青いライン
新一年生だ




「先生…前にどこかで…
会ったこと、ないですか?」




彼女は遠慮がちに訊いてきた




押し潰されそうなくらい



切なさが胸に込み上げてきて





「……キミの名前は?」




震える声で訊いた