例え 話すことが出来なくても
例え 歩くことが出来なくても
キミはずっと結のままだって
オレは知ってるよ
「結」
オレは 結の前にしゃがみ
結の小さな小さな両手を
両手で包んだ
「ずっと一緒にいるよ
だってオレと結は家族だよ?
ずっと、ずっと最期まで
ふたりでいよう
大丈夫。結の1人や2人いくらでもお世話できるよ」
「………学校は?」
「うん。ごめんね、言うの遅くなって
4月から休職するってもう決めてあるんだ」
「ダメ……あたし、いや
柊ちゃんのお荷物なんて………」
「どうしてお荷物なの?
さっき言ったよ?
オレと結は家族だよ
家族は助け合い生きて行くんだ
それをお荷物とは言わないよ」
「でも…………」
「逆に寂しくなるよ、結
結が頼ってくれないから
オレは結にとって要らない人間なんじゃないかって………
結…オレ寂しくなるよ」
「柊ちゃん………」
「オレは結が好きです
心の底から愛してます
だから、ずっと、オレのそばにいてください
――――――最期の最期まで」
「柊…ちゃ………」
「一緒に帰ろうよ、結」
「………柊ちゃん……」
結はオレの首に腕を回し抱きついて
「柊ちゃん………
柊ちゃん………
あたしも、愛してます
柊ちゃん………愛してる
ありがとう………」
きつく きつく抱き合って
ふたりで たくさん泣いた
最期まで ふたりでいようって
約束して