のどが 詰まったみたいに苦しくて
「そうだなぁ」
声が すごく震えた
結からテディベアを渡されて
甘茶色した フサフサの毛
愛くるしい黒い目をした
テディベアを抱いて見つめた
「………絆(キズナ)」
「え?」
「『絆』だよ
男の子でも、女の子でも
オレと結が愛し合ってるって証だし
ふたりを繋ぐ絆だから」
結は 幸せそうに微笑み
「絆は 男の子なの?女の子なの?」
そう訊いてきた
「えぇっ?それもオレが?」
「お父さんでしょ~?」
「う~ん………」
男の子でも、女の子でも
どっちでも 嬉しいけど
やっぱり
チラッと幼い結の丸い目を見て
「絆は女の子だ
結に似た可愛い可愛い女の子」
「じゃ、絆ちゃんだね!」
結はオレの腕からテディベア…
いや、絆を とって
「絆ちゃん!今日から あなたは絆ちゃんだよ」
絆を 高い高いするみたいに
抱き上げた