私は座ったまま後退って



「や、やだよ。そんな、無理!」



柊ちゃんは ため息ついて



私の前にしゃがんだ



「どうして?」



どうしてって~~~



「そんな、普通しないでしょ?
一緒に入るなんて………」



「普通はするよ」



私の顔をのぞき込む柊ちゃん



普通はするよ



それって元カノとかと
経験済みってこと~?



変なところで嫉妬心が出て



「絶対、いや」



ふぃって顔を背けると



「オレだって絶対、やだ」



柊ちゃんは私の言葉を真似た



「ね、結。
じゃあジャンケンで決めよ」



「やだ」



「へぇー、勝つ自信ないんだ」



ニヤリと笑った柊ちゃんに


カチンと来て



「いいよ、ジャンケンで決めよ」



「じゃんけー…」
「待った!」



柊ちゃんが止めて



「オレ、絶対にチョキ出すから」



私の目を怖いくらい真剣に見つめた



チョキ?

じゃあ私はグー……

でも 待って これは私を騙して…


「じゃんけん」


考えがまとまらないうちに


柊ちゃんが言って



うわぁ~~


私は目を閉じて


出した