螢も見れたし


大満足で旅館のお部屋に戻ると



2つ ピッタリくっついて お布団が敷いてあった



おぉ~!って
なんだか急に恥ずかしくなった時



「風呂 入る」


柊ちゃんが部屋の浴室の方へ向かった



夕食前に大浴場へ行った私は



そう言えば 部屋に露天風呂が付いてんだっけ



テレビのリモコンを握って


テーブルの上のテレビ欄をのぞくと



「……何してんの?結」



浴室の入り口で柊ちゃんは私を振り返った



「?
柊ちゃんお風呂でしょう?
私、テレビでも見ようかなって」



「結も入るんだよ」



「そうだね。じゃ、柊ちゃん上がったら…」



柊ちゃんは 眉をしかめて



「鈍いよね?
何のための客室露天風呂?」



何のためって…………?



「1人で入るのは、つまらないよ。結」


「………ま、まさか、冗談だよね?柊ちゃん」



「冗談は結の方だろ?
まさか、ここまで来て
オレに1人で風呂に入れと?」